http://kashiwazaki-web-museum.jp/
- 提供機関 : 柏崎市立博物館
- 使用システム : 電子教材/I.B.MUSEUM SaaS / アプリ「にっぽん風景なび」
- 狙いと特徴 : 地域学習の副読本と文化財データを融合し、教室で使えるアーカイブ
地域学習の副読本に読み物やARを加え、
博物館資料/文化財データベースを教室で使う。
地域学習教材「わたしたちの柏崎」
柏崎市内の小学校で使用されている地域学習の副読本で、産業や歴史など地元について必要な知識をひと通り学べる教材です。柏崎市WEBミュージアムでは、タブレット端末で使えるデジタル教材として仕上げました。電子化にあたってはAR地図や年表を加え、より動きのある画面での学習を可能にしています。
柏崎市WEBミュージアムの構成
柏崎市WEBミュージアムは、電子教材(わたしたちの柏崎)、デジタルアーカイブ(柏崎の偉人と文化財)、特集ページの3つから構成されています。小学生が読むことを意識してイラストを多用し、明るい色調の親しみやすいデザインを採用。タブレット端末でも見やすく使いやすいレイアウトもポイントです。
実際に授業で使う先生の意見を採り入れながら
子どもたちが「見たい」と思える機能&デザインを。
子どもに届くための工夫
「調べ学習」に使うデジタルアーカイブは、子どもたちが関心を寄せやすい造りとすることが重要。そこでトップページには、分類や時代に加えて小学校区からも検索できる機能を設けています。また、地域の偉人などの人物名一覧から関連資料をワンクリックで検索できるなどの工夫も盛り込まれました。
「わたしたちの柏崎」や特集ページでは、編集システムによって管理者が自由に原稿を追加・編集できる形になっています。コンテンツを追加するだけでなく、現在の原稿に閲覧してほしいコンテンツのページへのリンクを新たに埋め込むことも可能。データを見ながら読み進められる「深みのある教材」として進化させる余地も用意されています。
運用・活用状況のポイント
柏崎市WEBミュージアムの運用開始にあたっては、実際に小学校での実験授業を行いました。担当された先生はWEBミュージアムを深く理解しており、児童のITリテラシーなどを想定しながらの入念な準備を整えて臨まれたため、子どもたちにも大変好評だったようです。また、柏崎市WEBミュージアムは、中にクイズが用意されていたり、史跡や文化財の散策時に便利な地図機能があったりと、家庭学習でも使えます。29年4月からは、スマホアプリ「にっぽん風景なび」との連携による案内も開始されました。
ただ検索機能を置くのではなく、多様な使い方を想定することで地域情報に触れる機会を提供し続ける。これこそが、地域のための「持続可能なデジタルアーカイブ」と言えるでしょう。