「番付」で検索すると…大昔の格付け&ランキングが面白い!

 

画像 Wikimedia Commons

「番付」と言えば大相撲…なのですが、博物館の資料を「番付」で検索してみると、多種多様な「番付表」がヒットします。昔の日本人も、現代の私たちと同じような発想で格付けを楽しんでいたことがよく分かって、楽しいんですよ。ここでは一部をピックアップしてご紹介しますので、ぜひ検索して「ご先祖様たちが選んだ人気ランキング」を探してみてくださいね。

まず、いまで言う「好きなタレントランキング」のようなものは、ずいぶん昔からあったようです。私たちが好きな俳優や歌手の人気を気にするように、昔の日本人も贔屓の役者や俳人の「順位」に一喜一憂していたのでしょうか。その気持ちがよく分かって、何だかほほ笑ましいですよね。

■ 役者番付:高松市歴史資料館
https://jmapps.ne.jp/takamatsu_rekisi/det.html?data_id=2529
https://jmapps.ne.jp/takamatsu_rekisi/det.html?data_id=2528

■ 北越俳諧高名鑑(俳人の番付):新潟県立歴史博物館
https://jmapps.ne.jp/ngrhk/det.html?data_id=35006

行楽地のガイド雑誌やイベントの情報サイトなどでは、毎年「家族で行きたい花火大会10選」のような特集が組まれていますよね。休日を有意義に過ごすなら、できれば少しでも評判のよいスポットに出かけたい…そんな庶民の気持ちは、いまも昔も変わらないのかもしれません。

■ 花菖蒲番付:岩国徴古館(名所ではなく、品種の番付です)
https://jmapps.ne.jp/iwakunichokokan/det.html?data_id=5287

■ 大煙火番付(打ち上げ花火):長野市立博物館(正確にはランキングではなく、打ち上げ順とのことです)
https://jmapps.ne.jp/nagamuse/det.html?data_id=4790

■ 菊人形番付:岩国徴古館(ランキングではないようですが、絵の表現がとても面白いのでおススメです)
https://jmapps.ne.jp/iwakunichokokan/det.html?data_id=5233

 

もうひとつ、最近よく利用するのがレビューサイト。みんなが投票した星の数を見て参考にするのは、もう定番ですよね。「温泉に出かけるならどこがいいかな」「お土産は何にしようかな」とネットで調べる私たちですが、これも変わらないようです。温泉の番付はもちろん、旅先の土産物のランキングまでありました。

■ 諸国温泉効能鑑(温泉効能の番付):新潟県立歴史博物館
https://jmapps.ne.jp/ngrhk/det.html?data_id=35014

■ 越後土産初編(越後土産の番付):新潟県立歴史博物館
https://jmapps.ne.jp/ngrhk/det.html?data_id=34809

 

ビジネスの世界でも、「人気商品の売上ランキング」や「おいしいラーメン店トップ10」といった情報収集は欠かせません。驚いたことに、昔の人もまったく同じだったようです。以下にご紹介する番付は、ご当地感がたっぷりで、面白いんですよ。近江商人の街では「布の売上」、お醤油の街・千葉県野田市では「醤油番付」、江戸では「飲食店ランキング」。地元で商いを営んでいた人々なら、PRに使っていたのかもしれませんね。

■ 布売上番付:東近江市博物館
https://jmapps.ne.jp/higashiomi/det.html?data_id=578

■ 関東醤油番付(嘉永6年版):野田市郷土博物館・市民会館
https://jmapps.ne.jp/ndskdhk/det.html?data_id=8590

■ 江戸の華 名物商人 ひやうばん(江戸城化の飲食店番付):野田市郷土博物館・市民会館
https://jmapps.ne.jp/ndskdhk/det.html?data_id=8446

 

いかがでしたでしょうか。歴史資料は、当時の人々の暮らしを思い浮かべながら眺めると、特に専門知識がなくても楽しめることにお気付きかと思います。もし、この中に気になるものがあれば、ぜひ所蔵する博物館に足を運んでみてください。「番付」に一喜一憂する先人が、もっと身近に感じられるはずですよ。

 

MAPPS Gatewayを「番付」で検索した結果は こちら