東アジア文化都市2017 京都 「アジア回廊 現代美術展」

2017.9.16

まずは写真をご覧ください。黒地に黄色の水玉……もうお分かりですね、草間彌生さんの作品です。この《無限の網のうちに消滅するミロのビーナス》(作品名も美しい……)、どこに置いてあると思いますか? なんと世界遺産・元離宮二条城の中なのです!

今年2017年は、大政奉還150周年の記念すべき年。その舞台となった二条城が、この「アジア回廊 現代美術展」の会場というわけです。

ユニット「西京人」による《第4章:アイラブ西京―西京国大統領の日常》

谷澤紗和子さんによる《容》

久門剛史さんによる《風》

江戸幕府の始まりと終わりを告げたこの場所は、あまりに荘厳で、ひとりで歩いていると心細くなってしまうほど。そんなとき、現代アートは、巨大な歴史を前に茫然とする「私」と同時代に佇む仲間のようにも感じられます。そこにいてくれることが、何だか頼もしく思えました。

三嶋りつ惠さんによる《光はいつでもそこにある》

チェ・ジョンファさんによる《呼吸する花(808の漢字)》

庭園の中にも作品がちらほら。この日は台風の前日で生憎の天気でしたが、雨の庭園というのもなかなか風情がありましたよ。

さて、次は、国の登録有形文化財である京都芸術センター。こちらも「アジア回廊 現代美術展」の会場ですが、もとは旧・明倫小学校、つまり学校の校舎なのです。教室がたくさんあって、なんだか懐かしい! 展示のほか、パフォーマンスや演劇の稽古場などにも使われているそうです。

堀尾貞治+現場芸術集団「空気」による『あたりまえのこと – 色塗りとか』

簡単にご紹介しましたが、いかがでしょうか。文化庁の移転も決まって、ますます盛り上がりを見せる京都。今後の動向にも注目ですよ!

●東アジア文化都市2017 京都 「アジア回廊 現代美術展」
2017/8/19-10/15
http://asiacorridor.org/