武蔵野美術大学 美術館・図書館 美術資料データベース

http://collections.musabi.ac.jp/search/index.php

  • 提供機関 : 武蔵野美術大学 美術館・図書館
  • 使用システム : I.B.MUSEUM v12
  • 狙いと特徴 : コレクションの魅力を引き出す心地良いデザイン

 

美しい写真に加えて「心地よい空間」を提供すれば
コレクションの魅力はもっと伝わる。

美しさが際立つページ

このデータベースは、大きなモニターで見ると美しさが引き立ちます。まず、画面全体に広がるのは、そのカテゴリを代表するコレクションの画像。下にスクロールすると、広い空間を思わせる白基調のデザインの中に、椅子やポスターなどコレクションの写真が整然と並びます。ひとつひとつの写真も美しく、ゆっくりと閲覧したくなる仕上がりです。

各ジャンルの魅力を直感的に表現

トップに表示される写真には、そのカテゴリについての紹介コメントがつけられていますので、まずは一読を。クリックすると、一覧画面に進みます。写真は自動的にスライドしていくので、眺めているだけでデータベースの全体像が分かる仕組み。全体をざっくりと俯瞰して、ピンと来たカテゴリがあれば、そこに広がる世界へと自然に入っていけるような設計となっています。

 

視覚伝達デザインの追求で生み出された心地よさ。
機能美を極めると、デジタルアーカイブはこうなる。

わかりやすく、快適な使い心地

種別に制作者、時期や国。画面上部に並ぶのは、ワンクリックで検索できるボタンです。これに対し、画面の左には、表示された一覧をさらに絞り込むためフィルタ。次に見たいものに移る際の操作が少ないということは、それだけ機能的であるという証明でもあります。
詳細画面では、写真が大きく扱われています。掲載されているメタデータのうち、「発行者」や「種別」などの項目はクリック可能なリンクなので、やはりすぐに次のページへと移動できます。実際に使って見ると分かりますが、迷うことなく直感的に扱える快適な操作性は、「活用されるデータベース」のお手本のようです。

理論に裏付けられたインターフェイス

このページをデザインしたアーティストは、武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科の卒業生とのこと。ちなみに、同学科では、視覚言語の原理からデザイン・プロセス(問題の発見から解決)、感性・造形・表現能力、それに社会に対する情報発信能力を学ぶそうです。
このデータベースが心地よいのは、見た目の美しさだけでなく「伝わるデザイン」という理論的な裏付けに基づいて構築されているからなのでしょう。データベースの検索操作の快適性を引き上げれば、コレクションの魅力をより多くの人々に伝えることができる。そんな「デザインのチカラ」を実証する事例と言えるでしょう。

まとめ

美しいだけでなく、「伝わる」デザインを。
心地良い検索体験は、情報発信力を高める。