- 提供機関 : 日本赤十字社 赤十字原子力災害情報センター
- 仕様システム : Infolib
- 狙いと特徴 : 原子力災害やその対応に必要な情報を発信するアーカイブ
東日本大震災や福島第一原発事故における記録に加え、
ガイドラインやマニュアルなどの情報が満載。
デジタルアーカイブの枠組みを超えて
東日本大震災及び福島第一原発事故における福島県内での日本赤十字社の救護活動の記録のほか、日本赤十字社が原子力災害への備えに取り組む過程で作成した救護活動ガイドラインやリーフレットなど、原子力災害への備えに関するさまざまな情報を紹介中。原子力災害とその関連情報を分かりやすく伝えるという重要な役割を担うWEBサイトとして、広く活用されています。
「原子力災害に関する情報ポータル」も
サイト内には、原子力災害やその対応のために知っておきたい情報を伝えるための「原子力災害に関する情報ポータル」のコーナーを設置。放射能・放射線、食品の安全、放射能による環境への影響などの情報のほか、これまでに起こったことや現在の様子、今後の備えや課題などの情報も積極的に発信するなど、情報共有の窓口として機能しています。
専門知識のない人にも、また海外からのアクセスにも。
多くの人に使ってもらうための工夫に満ちています。
ワンクリックで多くの情報が得られる
利用者がそれぞれに必要とする情報を探しやすいように、さまざまな角度から検索できる機能が用意されています。キーワードや詳しい検索条件の指定を難しいとお感じの方なら、「分野別コンテンツリスト」が便利です。
たとえば「日本赤十字社の原子力災害に備える取り組み」をクリックすると、それに関連するコンテンツが検索され、その結果を一覧表示。PCやスマートフォンの操作に慣れていない方も迷わず情報を探せるよう配慮されています。
検索結果は、デジタルアーカイブで一般的に使用されるリスト表示やサムネイル表示のほか、地図や時系列(年表形式)での表示も可能。いつ、どこで、何が起こったかを視覚的に理解できるサイトづくりが実践されています。
海外からのアクセスにも対応
国外からの利用に備えて、英語のコンテンツも充実しています。
日本赤十字社は、平成29年11月にハーバード大学エドウィン・O・ライシャワー日本研究所とデジタルアーカイブのメタデータ連携に関する覚書を締結しました。この取り組みは、これまでに蓄積した情報をより多くの人々と共有するだけでなく、今後の原子力災害対応に役立てていくための礎ともなっています。
震災の記録・教訓を未来に伝え、今後、防災・減災対策に生かしていくことが大切です。原子力災害という特殊な災害に特化したデジタルアーカイブですが、専門家・関係者だけでなく、一人でも多くの人が知っておくべき情報が発信されていると言えます。その意味で、特に自治体関係者にとっては必見の事例と言えるでしょう。