國學院大學デジタルミュージアム

https://d-museum.kokugakuin.ac.jp/

  • 提供機関 : 國學院大學研究開発推進機構
  • 使用システム : I.B.MUSEUM SaaS + RCMS(ディバータ社製コンテンツマネジメントシステム)
  • 狙いと特徴 : 研究成果から博物館資料まで、総合的に情報を蓄積・提供

 

大学の研究と博物館の資料、管理システムとCMS。

穏やかな調和が実現したデジタルミュージアム

学内にある多数のデータベースを統合

國學院大學デジタルミュージアムは、学内に存在する多種多様なデータベースのポータルの役割を果たすサイトです。掲載する大分類のタイトルは実に29種※にものぼり、膨大な数の研究資源が集積されていることがわかります。神道関連資料、大場磐雄博士や折口信夫博士の資料など、特徴的なデータも多数。ぜひ多くの人々にご覧いただきたい充実のサービスへと仕上がっています。

※令和3年7月15日現在

データベースとCMSがともに長所を発揮

クラウド型ならではのコストパフォーマンスのもと、自由度の高い項目設定機能などI.B.MUSEUM SaaS が提供するデータベース構築環境を駆使。加えて、公開されたデジタルミュージアムでは、別途CMSを活用した統合エントランスページを用意するという独自の工夫が盛り込まれました。全データベースを横断する詳細検索とは別に、辞書系や地図系の資料が見やすく収録されています。

 

博物館資料と研究成果を、ひとつの枠組みの中で。

実現の秘訣は、両者が協力し合える体制・意識。

管理も見せ方も、特性に合わせながら

本デジタルミュージアムは、大学の研究成果も収録している点が大きな特徴。用語辞書、論文、目録、地図情報、写真資料など多様なデータを含みますが、たとえば用語辞書や地図情報はCMSが担当し、論文データはリポジトリへの移行を想定するなど、それぞれの事情や特性に合わせながらサイト上のコンテンツとして統合されました。

一方、博物館側のデータは展示ともリンクするため、館のオンラインミュージアムや「ポケット学芸員」のデータ、さらには資料の管理情報とも有機的な連携が推進されています。加えて、特定テーマのデータをワンクリックで検索する専用バナーなど、サイト上では見せ方にも工夫が凝らされています。

大学デジタルミュージアムの先例として

大学内では研究成果のデータベースが数多く存在しますが、多くの場合、互いに連携させるまでには至らないのが実情。しかし、より長期的に考えるのであれば、安定的な運用を目指すためにも一本化を検討したいところです。

本デジタルミュージアムは担当が異なるデータベースの統合的な管理を実現した好事例ですが、その基盤にはミュージアム施設が運用面を担う理想的とも言える体制があります。博物館資料の管理という安定的な業務の枠組みの中で研究成果の蓄積・発信を永続的に行う仕組みづくりは、多くの大学・教育機関で今後のデータベース運用の参考となり得る貴重な先例となるでしょう。

まとめ

CMSも活用しながら多数のデータベースを交通整理。

大学データベースの安定運用のモデルケースへ。