「YOKOHAMA ARCHIVES OF HISTORY」(横浜開港資料館デジタルアーカイブ)

膨大で多彩な資料を、 迷わず検索できる快適なデジタルアーカイブ

提供機関 | 横浜開港資料館
URL  | https://yokohama-archives.jp/
構築方式 | オリジナルサイト・Web API

クールなインターフェイスと多様な検索手段

アクセスすると多数の資料写真が次々とタイル状に並べられる、検索トップのキービジュアル。時期に応じて種類が変わり、さらにページを読み込むたびに表示順も変わります。コンテンツを閲覧し、検索トップに戻るたびに順番が異なることで変化を感じますので、利用者はデジタルアーカイブに収録されたコンテンツの豊かさを感じ取ることでしょう。

「横浜開港資料館デジタルアーカイブ」では、フリーワードの検索のほか資料種別やテーマ、マップからの検索が用意されています。その下の「ピックアップアーカイブ」は、一定のテーマに基づいて抽出された資料が並ぶWeb展覧会エリアです。本稿執筆時のテーマは「ペリー横浜来航170年」なのですが、個性的なタッチの肖像画や当時の様子を描いた版画作品などがズラリ。思わずその場でクリックしたくなりますよね。何気なくデジタルアーカイブに辿り着いた人も、思わず横浜開港資料館の世界に引き込まれる画面に仕上げられているわけです。

ワンクリック検索と絞り込み検索をうまく両立

 

もう少し詳しく見てみましょう。たとえば写真を検索したい時は、詳細検索ではなくトップページの「資料種別から探す」で「写真」を選ぶと、ワンクリックで写真の一覧が表示されます。検索結果によれば2,429件(令和6年10月15日現在)がヒットしており、1ページあたり20件ずつの表示では実に122ページとなる計算。これを1ページずつ繰る操作はかなり大変ですので、通常なら詳細検索画面に戻って検索をやり直すところです。

ところが、横浜開港資料館デジタルアーカイブでは、戻る必要がありません。検索結果一覧ページの左側に検索パネルが表示されていて、ここから再検索できるのです。ちなみに、この例ではすでに「写真」にチェックが入っていますので、ここから時代やテーマを指定して写真を絞り込んでいくことができるのです。こうした機能性が直感的に理解できるインターフェイスも、とても使いやすくまとめられています。

一方の「マップで探す」では、みなとみらい周辺の地図が表示されます。地図は9つのエリアに分かれていて、そのうちのひとつを選ぶと画面の右に当該エリアの資料が画像付きで一覧表示されます。こちらもワンクリックなのですね。

ところで、画面の右上にご注目ください。この大きな虫眼鏡アイコンは、検索トップや検索結果一覧を除くと常にこの場所に表示されています。クリックすると詳細検索画面が開くのですが、これは「もう少し絞り込みたい」「別の資料を見たい」という時にはいつでもワンクリックで条件指定画面に飛ぶことができるのです。ボタンも大きく見やすく分かりやすく、デジタルアーカイブを活用したい人の意欲に応えるデザインと言えるでしょう。

さて、このデジタルアーカイブでは、令和6年10月15日現在で198,251件の資料が公開されています。これは、単独施設としては突出した件数となります。

古文書・写真・絵葉書・絵地図・浮世絵・絵画など、資料の種別も多種多様。バラエティに富んだ膨大な資料情報の海を前に迷わずサクサク検索できる、完成度の高いデジタルアーカイブです。